冬もノミ・マダニ予防は必須!人にも感染する?マダニやノミがもたらす病気とは

段々と寒い季節がやってきました。
犬も猫も、寒いのが苦手な子もいるかと思います。暖かくして、体調を壊さないように心がけましょう。

さて、寒い時期にノミ・マダニ予防薬はしっかりやっているでしょうか。ノミやマダニは暖かい時期しか生存しないと判断して、寒くなったら予防しない飼い主さんもいることでしょう。

ノミやマダニは、全国各地の河川敷や草むら、公園、森、山などに潜んでいます。そこに、散歩中の犬や外出中の猫が通ることで寄生します。また、人の服や靴底に付着して、家庭内に持ち込まれるケースもあります。

特に寒くなると、家では暖房やヒーターを使用し、室内が暖かくなります。ノミやマダニは、より暖かいところへ移動しようとします。そのため、冬でもノミ・マダニ予防薬は必須です。

ノミ・マダニ予防薬の種類


  • 食べるタイプ(クレデリオ錠、ブラベクト錠、ネクスガード、シンパリカなど)
    スポットタイプ(ブラベクトスポット、マイフリーガード、プラクティック、フロントラインなど)

  • スポットタイプ(ブラベクトプラス、フィプロスポット、ブロードライン、レボリューションプラス、フロントライン、マイフリーガードなど)

最近では、美味しく食べるタイプのノミ・マダニ予防薬が人気です。おやつ感覚で投与できるため、飼い主さんも楽だと思います。中には、全く食べてくれない犬もいますが、スポットタイプでも十分対応できます。

猫ではスポットタイプしかありません。猫が食べてくれるノミ・マダニ予防薬を開発するのは、至難の業なのでしょう。

マダニ・ノミが犬や猫につくと、どうなる?

マダニ


  • バベシア症、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)、ライム病

  • SFTS(重症熱性血小板減少症候群)

バベシア症とは

バベシアは原虫です。犬が、バベシアを保有しているマダニに噛まれることで、赤血球に寄生し、貧血、黄疸、発熱、食欲不振などになります。治療が遅れると死に至ります

一度バベシア症にかかってしまうと、一生治ることはありません
急性期を乗り越えたとしても、慢性化して赤血球内に寄生するため、いつ再発するかは分かりません。
人には感染しません

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)とは

SFTSウイルスを保有しているマダニに噛まれることで感染し、発熱、嘔吐、下痢、食欲不振などになります。血小板や白血球の減少などが見られ、やがて死に至る病気です。人にも感染してしまうとても怖い病気です。SFTSによる致死率は、犬で40%、猫で60%、人で30%と、非常に高いです。

ライム病とは

マダニに噛まれることにより、ボレリア菌が体内に媒介されます。犬に症状が見られることは稀ですが、発熱や起立不能、食欲不振などになります。人にも感染します

ノミ

犬、猫・・・ノミアレルギー性皮膚炎

ノミアレルギー性皮膚炎とは

犬や猫に寄生したノミが吸血して、体内に唾液が注入されます。それがアレルギー反応を起こすことにより、発症します。体中が痒くなり、いろんなところに湿疹がでます。また多量のノミが寄生している場合は、血を吸われるため、貧血も起こします。

ノミは毛の深くに入り込むため、毛を掻き分けなければ発見できない場合があります。ノミダニ予防薬をあげてないペットが、しきりに体を搔いている場合、体中を確認してください。また、の場合も同じ症状が見られます

代表的なノミ、マダニ媒介疾患を挙げましたが、他にもまだあります。このように、人にも感染してしまう病気もありますので、要注意です。

マダニ・ノミから人にかかる病気

  • マダニ
    • SFTS(重症熱性血小板減少症候群)
    • ライム病
    • 日本紅斑熱
  • ノミ
    • ノミアレルギー性皮膚炎

マダニが寄生したら?

マダニを発見したとしても、素手で触ってはいけません。もし病原体を持っているマダニだとしたら、大変危険なため、動物病院にご連絡ください

噛んだマダニを無理に引き抜こうとすると、頭の一部が皮膚に残ってしまう場合があります。皮膚に残ったまま放置していると、皮膚炎その他の病気を引き起こす可能性がありますので、注意しましょう。

ノミが寄生したら?

ノミのジャンプ力はとてもあります。自宅にノミが侵入してきてしまうと、掃除機で吸うか、ガムテープなどの粘着テープで捕まえましょう

また犬猫にノミがいた場合、ノミの卵があるかもしれません。卵が孵化するのは早くて2週間、遅くても1ヶ月後です(環境により左右します)。

掃除をこまめにするのと同時に、ノミ・マダニ予防も行いましょう。

まとめ

春や夏など暖かい時期は、もちろんノミ・マダニ予防は必要です。ですが、冬だからこそノミ・マダニ予防を心がけてください。ペットや飼い主さんをノミ・マダニから守るためにも、年間を通してノミ・マダニ予防を行いましょう